大阪府議会がIR誘致をめぐる住民投票条例案を否決、自民党は条例案を再提出へ

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大阪府議会は2024年3月6日、自民党大阪府議団などが提出したIR誘致の賛否を問う住民投票条例案を否決しました。

この結果を受け、自民党は大阪市議会へも条例案を提出する方針を固めています。

ダブル選と同日実施を求めるも維新などの反対多数で即日否決

大阪府・市が国へ区域認定申請を行っているIRをめぐり、自民党大阪府議団は「IRについて府民の十分な理解が得られていない。真意を問うべき」と主張。

「知事選挙と同じ日程で住民投票を行えば費用も削減できる」として、府知事選・大阪市長選と同日の4月9日に住民投票を実施するための条例案を府議会に提出しました。

これに対し、IRを推進する大阪維新の会は「予算確保や選挙事務の観点から安直な実施には懸念がある」と反対の姿勢を表明。

採決の結果、維新・公明の反対多数で即日否決となりました。

住民投票は過去に2度の否決、自民は市議会にも条例案を提出へ

IR誘致の是非を問う住民投票に関しては、2022年7月に市民団体が条例案の制定を求め、19万筆以上の署名と共に府に直接請求を行いました。
この請求を受け府議会に条例案が提出されましたが、反対多数で否決されています。

また、自民党は2022年2月にも住民投票条例案を提出しており、今回が2度目の否決となりました。

府議会で議席の過半数を占める大阪維新の会は過去に2度条例案を否決していることから、今回も「住民投票の必要性は既に判断がなされている」として反対しましたが、自民党は開会中の大阪市議会にも条例案を提出する方針です。

条例案では自民党市議団としての賛否の立場は示さず、「市民の賛否を明らかにして、その意思を反映させること」を目的とし、住民投票に際しては「IRに関する情報を積極的に提供するよう市長に求める」といった内容が盛り込まれる予定です。

さらに自民党は、府知事・市長ダブル選の公約として「IR誘致は住民投票の結果で判断する」と掲げている政治団体「アップデート大阪」が擁立する候補者2名への支援も呼びかけています。

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