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横浜市は4月20日、2月~3月に開催したIR事業説明会で集めたアンケート結果を公表しました。
説明会はオンライン形式で全6開催され、ZOOM(質疑応答可)では271名が参加、YouTube(視聴のみ)では395名が視聴。
アンケート回答総数としては170件が集まり、回答者の割合としては30代が約3割と、最も多くなっています。

アンケート結果によると、「説明会でIRの内容や実施方針についてどの程度理解が深まったか」という質問に対し、「深まった」が22.5%、「やや深まった」が40.2%がとなり、合計6割以上が理解を深めることができたと回答。
「理解を深めることができた内容は何か」という質問に対しては「横浜IRの方向性」が101件と最も多く、次いで「IR施設の構成」「民設民営による設備・運営や事業方式」との回答が多く集まりました。

今後の課題は「依存症・治安対策等の取り組み」の周知徹底

全6回開催されたIR事業説明会のタイムスケジュールは、共通で以下の通りです。

  • 冒頭あいさつ(副市⻑によるビデオメッセージ) 【3分程度】
  • 事務局による事業説明 【30分程度】
  • 休憩/質問作成 【20分程度】
  • 質疑応答 【40分程度】

事業説明がベースとなったこともあり、「横浜IRの方向性」など事業概要に関しては「理解が深まった」という感想が多く集まりました。
また、「IRのどのような部分に魅力を感じるか」という質問に対しては「市内経済の活性化」「税収の増加」「観光・エンターテインメントの場の増加」などの回答が集まり、経済面でのプラス効果が得られることへの期待がうかがえます。

一方で、「カジノ収益の使途」「依存症・治安対策等の取り組み」については「分かりづらかった」という意見が合計100件程度寄せられました。
「IRのどのような部分に不安を感じるか」という質問に対しては「反社会的勢力の関与」「周辺地域の治安悪化」などの回答が寄せられ、こういった不安をどのように取り除き、対策の周知徹底をしていけるかが今後の課題となります。

事業説明会のアンケート結果について詳しくはこちら

横浜市長選は8月に投開票。IRへの姿勢が争点に

IR誘致に関する地域理解を深めるための説明会を定期的に開催するなど、着実にIR開業に向けた準備を進めている横浜市。
現在進行中のIRスケジュールとしては、1月21よりRFP(事業者公募)を開始しており、資格審査書類の受付期限を5月17日に控えています。
資格審査を通過した事業者は6月1日~11日までに提案審査書類を提出し、2021年の夏頃には事業者選定が行われる予定です。

一方で、横浜IRに大きな影響を及ぼすであろう横浜市長選について、8月8日に告示、8月22日に投開票が行われることが決定しました。
市長選の争点の1つとなるのが、候補者のIRに対する姿勢。
現在、誘致反対派の太田正孝氏・藤村晃子氏の2名が立候補を表明しており、現職の林文子市長は出馬の意思を明らかにしていません。

市長選結果と事業者選定の時期が重なることから、次期市長がIR誘致に対しどのような意向を示すかが、横浜IRの明暗を分けることとなりそうです。

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